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2024.03.04

2024年から始まる新NISA制度とは?制度の概要や旧NISAとの違いを徹底解説

2024年から始まる新NISA制度とは?制度の概要や旧NISAとの違いを徹底解説

 

2024年1月から新NISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。
新NISAは、旧NISAに比べ投資できる金額が大幅に増え、投資枠についても従来のNISAに比べ柔軟性が高く利用しやすくなっています。投資期間も無期限になり、自分のペースで無理なく投資できる制度に変更されました。
また、株式市場でも、新NISAで購入しやすいように売買単位の金額を引き下げる企業が増えています。
本記事では、新NISAを従来のNISAと比較しながら、変更点や制度内容について詳しく見ていきます。

2024年開始の新NISAとは? 

新NISAは、旧NISAの使い勝手の悪さを修正したNISAになります。主な変更は、年間投資枠の拡大、投資期間、運用期間の無期限化、投資枠の再活用が可能になった点です。
このような変更により、幅広い投資家が利用しやすい制度になりました。

そもそもNISAとは

NISAは、英国のISA(個人貯蓄口座)を参考に作られた少額投資非課税制度になります。
「貯蓄から投資へ」という流れの中、投資による個人の資産形成を後押しする目的で作られた制度です。
NISAを利用して投資を行うと、利益(上場株式や投資信託の値上がり益や配当金、分配金)にかかる税金(約20%)が非課税になります。
その分、投資に回せる資金が増えることで複利効果を高める制度、それがNISAです。ただし、投資にはリスクが伴います。
損失が出た場合、課税口座(特定・一般)との損益通算ができない点に注意が必要です。

新NISAの変更ポイント

新NISAの変更ポイント

 

新NISAの主な変更ポイントは4つです。

  • つみたて投資枠と成長投資枠を同時に利用できるようになった
  • つみたて投資枠、成長投資枠の年間投資枠が旧NISAに比べ大幅に拡充された 
  • 生涯非課税保有限度額の上限が設定されたが、投資資産を売却すると投資枠が復活するように変更された
  • 投資時期や運用期間が無期限になり、投資時期による不公平感が解消された

旧NISA制度と新NISA制度の違い

 

ここでは、2023年に投資期間が終了した旧NISAと2024年1月にスタートした新NISAの制度内容をそれぞれ比較しながら見ていきます。

新NISA制度の内容

新NISAでは「つみたて投資枠」「成長投資枠」の併用が可能です。口座開設はいつでもでき、運用期間は無期限になりました。
年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。生涯で投資できる限度額は、つみたて投資枠と成長投資枠合計で1,800万円になりました。
ただし、成長投資枠の限度額は1,200万円です。また、売却すると翌年投資枠が復活し再利用できるようになりました。
投資対象商品については、つみたて投資枠とつみたてNISAは同じです。ただし、成長投資枠では、一般NISAで投資ができた毎月分配型などは投資対象から外れました。
また、先物取引やオプション取引などデリバティブ取引を用いた投資信託も除外していますので、下げ相場に弱い商品構成といえます。

新NISA制度の内容

出典:金融庁HPを参考に筆者作成

旧制度の内容

旧NISAの口座開設期間は2023年末で終了しました。
旧制度では、つみたてNISAと一般NISAの選択制です。
年間投資枠は、つみたてNISAが40万円、一般NISAが120万円に設定され、使い切れなかった分は翌年への繰り越しはできません。
非課税保有期間は、つみたてNISAが20年間、一般NISAが5年間です。2024年以降は非課税期間終了まで運用でき、終了後は売却または課税口座へ移行の選択になります。
投資対象商品は、つみたてNISAが金融庁の基準を満たした投資信託、一般NISAは上場株式・投資信託等です。

旧制度の内容

出典:金融庁HPを参考に筆者作成

新NISAの口座開設の手続き

新NISAの口座開設の手続き

 

新規の口座開設される方の手続きは以下の通りです。
(旧NISA口座開設済の金融機関で新NISAも利用される場合は手続き不要)

新NISAの口座開設の手続き

出典:金融庁のHPを参考に筆者作成

新NISAに関するよくある質問

ここでは、新NISAの投資枠に関する質問や、新NISAと旧NISAの関係などの疑問点をQ&A形式でまとめています。

現在つみたてNISAを利用している場合、新NISAの口座開設手続きは必要?

同一金融機関で新NISAを利用する場合、自動的に口座開設されます。
他の金融機関で口座開設する場合は手続きが必要になります。

新NISAを利用する場合、旧NISA(つみたて、一般)で保有している商品を売却する必要がありますか?

売却の必要はありません。
旧NISAで保有している商品は別枠で非課税期間中の運用ができます。

旧NISAで運用している商品を新NISAに移行することができますか?

できません。
旧NISAで売却し、新NISAで買い直すことになります。課税口座(特定・一般)へは移行することができます。

新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠は別々の金融機関で利用できますか?

できません。

つみたて投資枠と成長投資枠は同一口座で併用して利用することはできます。また、金融機関の変更は年単位で可能です。

成長投資枠だけで非課税保有限度額1,800万円を利用することはできますか?

できません。成長投資枠の非課税保有限度額は1,200万円です。
つみたて投資枠は、1,800万円まで単独で利用可能です。

新NISAの年間投資枠について教えてください。

新NISAの年間投資枠(つみたて120万円、成長240万円)は上限の金額になります。
旧NISAのように設定された年間投資枠の未使用分を翌年利用できないということはありません。

新NISAの成長投資枠では、一般NISAと同じ商品に投資することができますか?

新NISAでは、一部投資できない商品があります。
株式では整理・監理銘柄、投資信託では、信託期間20年未満、毎月分配型などが除外されました。

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まとめ

この記事では、新NISAの仕組みや特徴、変更点を旧NISA(つみたてNISA、一般NISA)と比較しながら見てきました。

新NISAでは、「つみたて」と「成長(一般)」が併用して使えるようになったり、非課税保有期間が無期限化されたりと、制度変更によってかなり使い勝手が良くなりました。また、年間投資枠ではなく総枠(非課税保有限度額)で投資を考えられるので、ライフステージ合わせた柔軟な運用もできるようになっています。

<執筆者プロフィール>

恩田さま

恩田 雅之
オンダFP事務所 代表
2004年のオンダFP事務所を札幌に開業。初心者向け資産運用に関するセミナーと投資信託などの資産運用を中心として記事の執筆及び生命保険、住宅関連(ローンや税金など)、クレジットカード、カードローン、暗号資産などの記事監修を中心に活動しています。セミナーと執筆では初心者の方にもわかりやいすように、平易な言葉を使うよう心掛けています。