コラムCOLUMN

2023.05.31

先物取引って何?

こんにちは

本日は、「先物取引」についてお話したいと思います。
先物取引とは、将来の売買について現時点で約束する取引のことです。

【先物取引のイメージ】
例えば、あるジュエリーショップに10万円のダイヤモンドの指輪があったとします。
A子さんは、来年のボーナスが入ってきたら買おうと決意しました。
来年のボーナスで指輪を買うことを決意する女性の図

ただし、来年も変わらず10万円で買えるかは分かりません。
ダイヤモンドは価格が日々変動しているため、1年後には価格が上がってしまう可能性があるからです。
値段の動きを予想する女性の図

そこでA子さんは、ジュエリーショップで1年後、この指輪を10万円で買うことを予約しました。
この時にこの指輪の価格は10万円と決まってしまうので、値上がりの心配はなくなります。
指輪を予約した女性の図

そして1年後、
パターン① 12万円に値上がりしていた場合

12万円の指輪を10万円で買うことができ、喜んでいる女性の図
指輪は値上がりしていましたが、1年前にこの指輪を10万円で買う予約していたので、
12万円-10万円=2万円で、店頭価格より2万円安く買うことができました。

パターン② 8万円に値下がりしていた場合

8万円の指輪を10万円で買うことになり、悲しむ女性の図

指輪は値下がりし、店頭価格8万円で買えるようになっていました。

しかし、1年前に10万円で買う予約していたため、
8万円-10万円=-2万円で、店頭価格より2万円多く支払わなくてはなりませんでした。

これを金融市場で説明すると、パターン①(値上がりしていた場合)では、10万円で買ったものをすぐに売った場合、12万円で売れたので2万円の利益になります。
一方、パターン②(値下がりしていた場合)では、10万円で買ったものを8万円で売ることになるので、2万円の損失となります。

実際、金融市場では、日経平均株価や国債、ゴールド、原油、穀物など様々なものが先物取引で扱われています。

また、ジュエリーショップからすると、来年には価格が下がってしまうかもしれないので、今、10万円で指輪を売ることで、1年後の価格下落リスクを回避したことになります。

先物取引はデリバティブ取引の一種であり、個人投資家がこの取引をするには、相応の知識や経験が必要です。
今回は、先物取引のイメージをお話するに留めましたが、具体的な仕組みについてお知りになりたい方は、参考ページを是非ご覧ください

日本取引所グループHP

https://www.jpx.co.jp/learning/derivatives/futures/index.html