COLUMN
こんにちは![]()
米国の利上げに関するニュースを見ていると、時々「タカ派」「ハト派」といった用語が出てきます。
ニュースで解説されないことも多いので、ご存じない方も多いかもしれません。
元々は政治の世界で使われていた言葉です。
武力行使などの強硬手段を辞さない人や集団を「タカ派」、平和的な解決手段を模索する人や集団を「ハト派」と呼びます。
鷹は力強く積極的なイメージがあり、鳩は平和の象徴で、穏やかなイメージがあることから、このように呼ばれるようになりました。
そして、現在この言葉は金融政策に対する姿勢も表します。
物価の安定を重視し、金融引き締めに前向きで、利上げ賛成派の人を「タカ派」と呼びます。
一方、景気への配慮を重視し、金融引き締めに慎重で、利上げ反対派の人を「ハト派」と呼びます。
米国では、FOMC(連邦公開市場委員会)で金融政策を決定します。
FRB(連邦準備理事会)の7名の理事と、地区連銀総裁の5名の計12名が金融政策に関する投票権を持っています。
※ご参考:過去コラム『FRBとは』
投票権を持っている人物の発言は、金融市場を動かす要因となるため、彼らは慎重に発言します。
ブラックアウト期間といって、FOMCが近づくと、投票権を持つメンバーには何も発言できない期間が定められています。
あくまで一般論ですが、「タカ派」の意見が多いと、金融市場は「FRBが利上げをする可能性が高い」と受け取り、株安や債券安、米ドル高円安に動きやすく、逆に「ハト派」の意見が多いと、株高、債券高、米ドル安円高に動きやすくなります。
※ご参考:過去コラム『日米の金利差と円安の関係について』
ちなみに先日、FRBが昨年から10回連続で行ってきた利上げを、今回停止しました。
あと1~2回の利上げは想定されていますが、度重なる利上げに終わりが見えてきました。
「タカ派」と「ハト派」の発言に注目しながら、今後の金利動向を予想してみると面白いかもしれません![]()
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