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2024.05.28

投資信託 eMAXIS Slimの全世界株式(オール・カントリー)とは?特徴やメリットをご紹介

投資信託 eMAXIS Slimの全世界株式(オール・カントリー)とは?特徴やメリットをご紹介

投資に興味がある人や、すでに投資をしている人のなかには「全世界株式(オールカントリー)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。しかし、「全世界株式」について詳しく理解していない人もいるでしょう。

このコラムでは、全世界株式(オールカントリー)の基本的な概要とメリットについてみていきます。米国株式(S&P500)の違いについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

全世界株式(オールカントリー)とは?

全世界株式(オールカントリー)の投資信託とは、世界中の株式市場に投資を行うことを目的とした金融商品です。「オルカン」と略されて使用されることもあります。全世界株式の投資信託は先進国から新興国まで幅広い国や地域を対象に投資しています。

つまり、全世界株式の投資信託に投資をすることで、世界中の株式に分散投資をしたのと同じ効果が期待できるのです。

なお、全世界株式の投資信託には「eMAXIS Slim全世界株式」や「ニッセイ世界株式ファンド」など、多数の取り扱い銘柄があり、各銘柄によって手数料などが異なります。

全世界株式(オールカントリー)の基本情報

全世界株式(オール・カントリー)の投資信託は、インデックス型の投資信託に該当します。多くのファンドが取り扱っている全世界株式ですが、ここでは、とくに人気の高い「eMAXIS Slim全世界株式」の基本的な情報をみていきます。

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の具体的な投資対象の内訳は次の図のとおりです。

全世界株式(オールカントリー)の基本情報

引用:交付目論見書|三菱UFJアセットマネジメント

このファンドは約50ヶ国を投資対象としており、そのうちの89.3%はアメリカや日本といった先進国、残り10.7%が新興国で構成されています。

また、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の基準価額は、2018年の設定日から順調に推移しており、現在は2万2,000円を超える成果を上げています。

全世界株式(オールカントリー)の基本情報2

引用:交付目論見書|三菱UFJアセットマネジメント

eMAXIS Slim(イーマクシススリム)とは?

前述で「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の基本的な情報についてみていきました。この「eMAXIS Slim」とは、三菱UFJアセットマネジメント株式会社が運用するインデックスファンドシリーズのことです。

こちらのシリーズは合計14種類にもなり、代表的な商品は次のとおりです。

・eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
・eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
・eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
・eMAXIS Slim全米株式
・eMAXIS Slim国内リートインデックス

「eMAXIS Slim」シリーズは徹底的に低コストにこだわったファンドで、運用コストを大幅に削減していることから、多くの投資家に支持されています。

出典:eMAXIS Slim|三菱UFJアセットマネジメント

全世界株式(オールカントリー)の特徴

全世界株式(オールカントリー)の特徴

全世界株式(オールカントリー)の投資信託の最大の特徴は、全世界に投資ができる点です。この投資信託の主な投資先はアメリカ、日本、イギリスといった先進国から、インド、中国、ブラジルなどの新興国まで多岐にわたります。

また、「比較的コストが低い」という点も、全世界株式の投資信託の特徴の1つです。なかでも「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、年間の信託報酬が年率0.05775%以内(税込)と非常に低く設定されており、投資家にとって長期的なコスト負担を大幅に軽減できます。

このように、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」に投資することで、世界の経済成長と時間を味方につけ、効率的な資産形成が期待できるのです。

さらに、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は低コストだけでなく、総合的にも高い評価を受けており、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023」で第1位に輝きました。

全世界株式(オールカントリー)の特徴

引用:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023

全世界株式(オールカントリー)に投資するメリット

全世界株式(オールカントリー)に投資するメリット

全世界株式(オールカントリー)の投資信託に投資するメリットは主に次の4つです。

・運用コストが低い
・全世界に分散投資ができる
・少額から取引できる
・新興国に投資ができる

運用コストが低い

全世界株式(オールカントリー)の投資信託はインデックスファンドに該当し、アクティブファンドに比べて運用コストが低い傾向にあります。

数ある全世界株式銘柄のなかでもとくに「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は年間の信託報酬が0.05775%以内(税込)と低く設定されています。

 

銘柄

 

 

信託報酬

 

 

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

 

年0.05775%以内(税込)

 

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

 

年0.132%(税込)

 

たわらノーロード 全世界株式

 

年0.1133%(税込)

手数料としてはわずかな差に感じるかもしれませんが、長期で運用した場合、将来の最終資産額に大きな差が生じます。

そのため、同じ値動きをするインデックスファンドであれば、できる限り手数料を低く抑えられる商品で運用することが望ましいでしょう。

出典:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)|三菱UFJアセットマネジメント
出典:楽天・全世界株式インデックス・ファンド|楽天投信投資顧問
出典:たわらノーロード 全世界株式|アセットマネジメントOne株式会社

全世界に分散投資ができる

全世界株式(オールカントリー)の投資信託に投資すれば、全世界に分散投資していることになるため、自身で細かな銘柄選びやポートフォリオを調整する必要がありません。

全世界株式の投資信託の投資対象は約50ヶ国となり、組入銘柄数は「約3,000社」にも及びます。そのため、特定の国や企業のパフォーマンスが低迷しても、その影響を分散させることで損失を最小限に抑えられるでしょう。

ただし、リーマンショックなどの世界経済に影響を与えるような暴落が発生した場合は、いくら全世界に分散投資をしていたとしても市場全体の下落は完全に避けられない可能性があります。

少額から取引できる

全世界株式の投資信託は、証券会社によっては100円から購入することが可能です。そのため、投資初心者や投資経験が浅い人は少額で無理のない範囲で投資を進められるでしょう。

その後、ある程度の経験を積み、投資に慣れてきた段階で少しずつ購入額を上げていくことをおすすめします。

新興国に投資ができる

全世界株式の投資信託であれば、普段なかなか投資することが難しいインドや中国、ブラジルといった新興国の株式にも投資することが可能です。新興国の経済成長率は先進国と比較して高くなりやすく、それに伴う株価上昇により高いリターンを得られる可能性があります。

そのため、資産の一部に新興国株を組み入れておくことは有効な手段といえるでしょう。

全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)の違いは?

全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)の違いは?

ここまで全世界株式(オールカントリー)について詳しくみてきましたが、全世界株式は米国株式(S&P500)とよく比較されることがあります。

米国株式(S&P500)の投資信託とは、アメリカの代表的な500社に投資をする投資信託です。つまり、全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)とでは、全世界の企業に投資しているか、米国の企業だけで構成されているかという点が大きく異なります。

しかし、全世界株式(オールカントリー)投資信託の投資先の大半はアメリカが占め、加えて構成銘柄の上位にもアメリカの企業が多く組み込まれています。そのため、 全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)の投資信託の基準価額の動きは似る傾向にあるのです。

信託報酬に関しては、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入した場合は年率0.05775%以内(税込)、一方のeMAXIS slim 米国株式(S&P500)については年率0.09372%以内(税込)となり、全世界株式のほうが若干低コストで運用できることがわかります。

全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)の選び方のポイント

全世界株式(オールカントリー)と米国株式(S&P500)の選び方は、投資の優先順位によって異なります。
全世界株式(オールカントリー)への投資が向いている人の特徴は次のとおりです。

・全世界を投資対象としたい

・低コストで運用したい

・安定した運用をしたい

全世界株式(オールカントリー)の投資信託は全世界を投資対象としているため、アメリカ以外の国も組み入れたい人に向いているでしょう。全世界に分散投資をしているため、リスクも抑えられます。

一方の米国株式(S&P500)への投資が向いている人の特徴は次のとおりです。

・米国株式のみを投資対象としたい

・利回りを上げたい

米国株式(S&P500)の投資信託は経済大国であるアメリカのみを投資対象とし、オールカントリーよりも投資先が集中しているため値動きが大きくなりやすいです。そのため、多少のリスクを取ってでも高い利回りを得たい人に向いているでしょう。

資産運用ならGOファンド

GOファンド株式会社では、上記に記載した全世界株式(オールカントリー)の投資信託を取り扱いしておりません。

全世界株式(オールカントリー)の投資信託では、全世界に分散投資しているため、投資のリスクを軽減することができます。しかし、その一方で集中投資をしている商品よりも利回りは低くなりやすいです。そのため、もう少し高い利回りで運用したいと思う人も多いかもしれません。

そのような場合はGOファンドが提供している資産運用サービスを活用することをおすすめします。

ただし、GOファンドは投資信託ではありません。

GOファンドでは独自の投資戦略を用いて日本国債、日本・米国・欧州の株価指数先物・債券先物に分散投資し、市場が下落相場であっても安定した利回りを目指します。投資のプロが長期にわたって代わりに運用してくれるため、投資に時間を費やせない人にもおすすめです。

ネットで、最短3分で口座開設の申し込みができるので、この機会にGOファンドで口座を開設し、資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

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全世界株式(オールカントリー)についてのまとめ

全世界株式(オールカントリー)の投資信託とは、世界中の株式市場に投資を行うことを目的とした金融商品です。全世界株式の投資信託のメリットは全世界に分散投資ができ、なおかつ運用コストが低いところです。そのため、全世界を投資対象とし、安定した利回りを得たい人に向いているでしょう。

ただし、全世界株式(オールカントリー)の投資信託は、元本が保証されているわけではありません。世界的な暴落が発生した場合は、いくら全世界に分散投資をしていたとしても市場全体の下落は完全に避けられない可能性があります。そのため、自身のリスク許容度の範囲内で無理のない運用することを心がけてください。

 

<執筆者プロフィール>

辻本 剛士様

辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社 代表
1984年8月3日生まれ。大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職し、在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立型FPとして起業。現在は相談業務、執筆業務を中心に活動している。