COLUMN

コラム

2023.07.21

今後、電気料金は上がる?下がる?

こんにちは

昨年から電気料金が値上がりし、この夏を乗り越えるのに不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
下のグラフは、2015年からの一般家庭の電気料金の推移です。

一般家庭の電気料金の推移

※総務省統計局『小売物価統計調査(主要品目の東京都区部小売価格)』よりGOファンド株式会社が作成。
小売物価統計調査による価格を用いて,1か月441kW使用したときの料金をもとにグラフを作成しています。

2021年から大きく値上がりし、2023年2月より急激に下がっていることが分かります。

【電気料金はどのように決まる?】
月々の電気料金の内訳は、以下のように計算されます。
電気料金算出方法
※資源エネルギー庁HPより図を引用
(https://www.enecho.meti.go.jp/category/
electricity_and_gas/electric/fee/stracture/
spec.html)

図のように、電気料金は使用電力量だけで決定されるわけではありません。

また、各家庭が契約している電気料金は、
・大手電力会社が提供している従来型の規制料金
・大手電力会社が提供している自由料金
・新電力会社が提供している自由料金
のいずれかです。

【電気料金はなぜ上がった?】
①燃料価格の高騰
新型コロナウイルスによって停滞していた世界経済が再び動き出したことにより、原油の需要が急速に高まりました。
またウクライナ侵攻でロシアが経済制裁を受けたことも、燃料価格高騰の一因となりました。

②再エネ賦課金の値上げ
再生可能エネルギーによる発電を普及させるために、大手電力会社は決まった価格で再生可能エネルギーを買い取っています。
しかし、その買い取りコストを電力会社が全て負担するのは難しいため、費用の一部を電気利用者から幅広く集めましょう、という発想のもと作られたのが「再エネ賦課金」です。
その単価が制度開始以来、上昇傾向にありました。

再エネ賦課金単価の推移
※資源エネルギー庁『今後の再生可能エネルギー政策について』よりGOファンド株式会社が作成。

2012年度は1kWhあたり0.22円でしたが、2022年度には3.45円まで上がりました。
2023年度は、1kWhあたり1.40円に下がっているのですが、その理由は再エネ賦課金単価の算出方法にあります。
再エネ賦課金単価は以下の計算式で算定されます。

再エネ賦課金単価の計算式

回避可能費用とは、再生可能エネルギー電力を買い取っていなかった場合に生じていたはずの発電や調達にかかる費用です。
この費用は電力の市場価格に連動します。
エネルギー価格の高騰に比例するように、電力の市場価格も上昇していることから、回避可能費用は上がり、再エネ賦課金単価は下がったということです。

【今後電気料金はどうなる?】
■大手電力会社7社の規制料金の引き上げ
日本の燃料輸入価格は高騰していますが、規制料金には月々の電気料金に上乗せできる燃料費調整額に上限が設定されています。
その上限を上回ったコストは電力会社が負担することになりますが、それが各電力会社の赤字の大きな原因となりました。
そこで大手電力会社7社は規制料金の値上げを経済産業省に申請し、2023年6月から7社の規制料金が上がりました。

■「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による料金の値引き
エネルギー価格高騰による家庭や企業の負担を軽減するため、経済産業省が電気料金の値引きを行っています。
期間は、2023年1月使用分(2月検針分)から2023年9月使用分(10月検針分)までです。
2023年2月に電気料金が急激に下がったのは、この事業が要因です。

電気料金は生活に直結するため、公的支援が実施されることがあり、今後の電気料金の予想は困難です。
しかし、今現在もエネルギー価格の高騰は続いており、その終着点は今も見通せない状態です。
様々なモノの値段が上がっている今こそ、資産運用でインフレに備えることが大切ではないでしょうか