COLUMN
こんにちは
先日、米アップルが年4.15%の預金サービスを開始しました。
米メディアによると、開始4日間で10億USドル(邦貨換算で1,300億円以上)の預金が集まったとのことです。
日本のメガバンクの普通預金金利は0.001%のため、金利水準を単純に比較すると、米国の方が良いように感じます。
しかし、そのように単純に判断してはいけません
というのも、お金というものは、使わないと意味がありません。
金利水準を考える際、問題となるのがインフレ率です。
過去のコラムでもお話しているとおり、米国のインフレ率は昨年から鈍化傾向にあるものの、依然として前年比+5%と高水準にあり、物価が1年前よりも5%上昇していることを意味しています。
つまり、米国で金利4%で預金しても、物価が5%上昇してしまうと差し引き-1%なので、実際はそこまでお得なわけではないのです。
インフレ率が高い国で金利が高いのは当然のことなのです
※なお、将来の予測値である米国の今後10年の期待インフレ率は、足元で+2%程度となっているため、今のインフレ率が続くことは考えづらいです。
一方、日本では足元のインフレ率が+3%程度です。
日本の預金金利はほぼ0%なので、こちらは差し引き-3%ということになります。
同様に、日本の今後10年の期待インフレ率は、足元で+0.6%程度となっています。
このように、1つの数字だけ見て安易に判断するのではなく、複合的に考える必要があります