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2024.07.18

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは?特徴やメリット、注意点などを解説

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは?特徴やメリット、注意点などを解説

証券会社で口座を開設した際に「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。しかし、MRFと聞いただけでは一体どのような金融商品なのかよくわからない人も多いでしょう。MRFは元本保証に近い安全性の高い運用商品です。

この記事では、MRFの概要と仕組みについてみていきます。MRFのメリットや注意点についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは?

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは、公社債などリスクの低い資産を投資対象とする投資信託のことです。決算は毎日行われ、運用成果に基づいて収益が分配されます。

証券会社の総合取引口座に入金すると、そのお金は自動的にMRFで運用される仕組みとなっています。MRFはいつでも資金の出し入れが可能であり、安全性も高いことから銀行の普通預金に近い存在といえるでしょう。

ただし、安全性が高いとはいえ、有価証券で運用しているため、元本が100%保証されているわけではありません。また、銀行の普通預金とは異なり利回りが確定しておらず、市場の状況に応じて変化します。

MRFの基本情報

MRFの購入は1円以上1円単位で、一般的に販売手数料や信託財産留保額などもかかりません。

なお、MRFは構成されている有価証券等が運用会社によって異なるため、利回りも変化します。以下が主要な運用会社3社が提供しているMRFの直近利回りの比較表です。

(課税前・年率換算)

 

MRF

 

 

利回り

 

 

野村MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

 

0.040%

 

ダイワMRF(マネー・リザーブ・ファンド)

 

0.018%

 

日興MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

 

0.035%

※各MRFの利回り算出期間は以下の通りです。

野村MRF(マネー・リザーブ・ファンド):2024年4月20日~2024年4月26日の7日間
ダイワMRF(マネー・リザーブ・ファンド):2024年4月20日~2024年4月26日の7日間
日興MRF(マネー・リザーブ・ファンド):2024年4月23日~2024年4月29日の7日間

このように、MRFによって利回りは異なりますが、一部のMRFでは銀行の普通預金よりも高いリターンが期待できます。

たとえば、2024年4月30日現在における三井住友銀行の普通預金金利は0.020% で、日興MRF(マネー・リザーブ・ファンド)のほうが高い利回りを提供していることがわかります。

出典:野村MRF(マネー・リザーブ・ファンド)|野村証券
出典:ダイワMRF(マネー・リザーブ・ファンド)|大和アセットマネジメント
出典:取扱ファンド一覧|SMBC日興證券
出典:円預金金利|三井住友銀行

MRFの仕組みについて

MRFは証券総合取引口座専用の商品です。
口座に入金すると自動的にMRFを買い付けます。

また、株式やMRF以外の投資信託を購入する際には、保有しているMRFが自動で売却され、その売却代金で新たな金融商品を購入する仕組みです。その後、購入した金融商品などを売却した際は、別途出金の手続きをしない限り売却代金は、再度MRFで運用されます。

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の特徴

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の特徴

前述のとおり、MRFはリスクの低い有価証券等で運用されています。その主な投資対象は信用度の高い短期金融商品です。

具体的には、高格付けを受けた公社債やCD(預金証書)、CP(コマーシャルペーパー)といった最大限にリスクを抑えられた商品で構成されています。

また、MRFはペイオフ対策としても有効です。ペイオフとは、資金を預けている銀行が倒産した際に最大1,000万円までが補償される制度です。つまり、1,000万円を超える部分については補償の対象外となります。

一方で、MRFは投資信託であるため、分別管理の対象となります。分別管理とは、法令に基づき投資家の預かり資産と金融商品取引業者の自己資産を分けて管理することです。そのため、万が一金融商品取引業者が倒産したとしても、投資家が預けている資産は全額返還されます。

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)のメリット

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)のメリット

MRFのメリットは主に次の3つです。

・自動で運用してくれる
・入出金が簡単
・手数料がかからない

以下で詳しくみていきましょう。

自動で運用してくれる

証券総合取引口座に入金すると、その資金で自動的にMRFを買い付けてくれます。そのため、別途買付の注文を行う必要なく、MRFでの運用にはほとんど手間がかかりません。また、MRFで得た分配金は自動的に再投資される仕組みです。

なお、株式や債券、投資信託を購入した場合、買付けと同時に、買付け代金と同額のMRFが解約され、その解約代金が買付代金に充てられます。

入出金が簡単

MRFのメリットの1つに、銀行の普通預金と同様に入出金をしやすい点が挙げられます。MRFは手軽に入出金が可能であり、加えて低リスクの商品で運用されています。そのため、単純に資金を証券会社に預けておくよりも、MRFで運用したほうが効率的に資金を活用できる可能性があります。

手数料がかからない

MRFは販売手数料や信託財産保留額といった手数料は発生しません。そのため、株式や債券、投資信託を売買し、何度もMRFへの入出金が行われてもMRFに関する追加の費用はかかりません。

ただし、MRFを保有している間は、管理や運用にかかる信託報酬が差し引かれる点に注意が必要です。信託報酬はおおむね1%以下で設定されており、証券会社ごとにその設定は異なります。

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の注意点

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)の注意点

MRFは公社債やCDといったリスクが少ない有価証券等で運用されていますが、100%元本が保証されているわけではありません。そのため、組み入れた有価証券等の発行元の財務状況によっては、投資元本に損失が生じる可能性がある点を理解しておきましょう。

ただし、きわめてリスクの低い有価証券等で運用しているため、過度に心配する必要はありません。

資産運用ならGOファンド

GOファンドでは、「MRF」の取扱いはありません。

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)はリスクの少ない金融商品のため、他の金融商品と比べると利回りは低くなります。そのため、もう少し高い利回りを実現したいと思う人も多いでしょう。

そのような場合はGOファンドが提供している資産運用サービスを活用することをおすすめします。

GOファンドは匿名組合という仕組みで、日本や米国、欧州の株価指数先物や債券先物に分散投資を行い、年率15%以上(※)のリターンを目指す絶対収益型ファンドです。

※運用報酬や取引にかかる費用を考慮して計算しています。税金は計算に含まれていません。将来の運用成果を保証するものではありません。2001年1月から2020年5月までのGOファンド投資戦略を用いたパフォーマンスシミュレーションと2020年6月より運用している私募ファンドの実際のパフォーマンスを使用して算出したものになります。

ネットで、最短3分で口座開設の申し込みができるので、この機会にGOファンドで口座を開設し、資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

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MRF(マネー・リザーブ・ファンド)についてのまとめ

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは、公社債などリスクの低い商品で運用する投資信託のことです。証券総合取引口座を開設するときにMRFに申し込むことで、それ以降は証券総合取引口座に入金された資金は自動的にMRFで運用されます。そのため、都度買付の注文を行う必要がなく、ほとんど手間がかかりません。

ただし、MRFはリスクがきわめて低い分、リターンもあまり期待できない商品となります。そのため、あくまで株式や債券、投資信託を購入するまでの一時的な資金の預かり場所として捉えておいたほうがよいでしょう。

 

<執筆者プロフィール>

辻本 剛士様

辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社 代表
1984年8月3日生まれ。大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職し、在職中にFP1級、CFP、宅地建物取引士に独学で合格。会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立型FPとして起業。現在は相談業務、執筆業務を中心に活動している。