COLUMN
こんにちは
本日は、アクティブファンドの選び方第2弾としてお話したいと思います。
第1弾の分散投資編はこちらのコラムをご覧ください。
「アクティブファンドの選び方【分散投資編】」
おさらいですが、アクティブファンドを選ぶ基準には、主に3つのポイントがあります。
①分散投資されている
②過去のパフォーマンスが良い
③ファンドマネージャーを開示している
本日は、②と③について解説していきます。
【過去のパフォーマンスが良い】
ファンドを選ぶ際、過去の実績は重要な指標です。
過去は過去なので、将来のパフォーマンスはどうなるか分かりませんが、気になる方は多いと思います。
しかし、過去の実績を見る際には大きな注意点があります。
それは、運用責任者であるファンドマネージャーの交代です。
※Bloombergのデータより、特定の投資信託の2016年12月末から2022年12月末までの基準価額を基に、GOファンド株式会社が作成。
上の図はある有名な投資信託の基準価格の推移です。
同じ名前のファンドですが、途中でファンドマネージャーが交代しています。
アクティブファンドの成績はファンドマネージャーの腕次第のため、その交代は投資家にとって大きな投資の判断材料になります。
しかし、その一方で、日本の資産運用会社はその交代を投資家にほとんど知らせていません。
当然、ファンドマネージャーが変われば、運用結果は変わります。
だからこそ、ファンドの過去のパフォーマンスを見る際は、その成績と併せてファンドマネージャーの遷移も確認すべきなのです。
これが3つ目の「ファンドマネージャーの開示」に繋がってきます。
【ファンドマネージャーを開示している】
前述の通り、ファンドは「誰が運用するのか」でパフォーマンスが大きく左右されますが、日本の資産運用会社はファンドマネージャーをほとんど開示しない傾向にあります。
優秀なファンドマネージャーであれば、開示する方が投資家も投資したくなるはずです。
なぜあまり開示したがらないのでしょうか?
これには2つの理由があります。
①全てのファンドマネージャーが優秀とは限らない
ファンドマネージャーになった瞬間から、全員が秀でた運用スキルを持っているわけではありません。
資産運用会社も組織であるため、現時点では未熟な人にも現場での運用経験を積ませ、優秀なファンドマネージャーに育てる必要があります。
組織としては不可欠なことなのですが、投資家の心情としては、「同じお金を預けるなら、未熟な新人よりも優秀なベテランに運用してほしい」というのが本音ではないでしょうか?
②ファンドマネージャーの交代を隠したい
資産運用業界では優秀な人ほど転職のお誘いが多く、移籍してしまう可能性が高くなっています。
一般的に、日系の資産運用会社より外資系の方が給料は高い傾向にあるため、ファンドマネージャーの移籍というのは多々あります。
それでは何故、ファンドマネージャーの交代を隠すのでしょうか?
それは、「移籍を投資家に知られてしまうと、解約されてしまうから」です。
今までお金を沢山増やしてくれた優秀なファンドマネージャーが、別の会社に移ってしまうと、投資家はどのように考えるでしょうか?
「後任のファンドマネージャーが優秀かどうかは分からない。なら今までの人の方が信用できるから、ファンドを全部解約して、その人が移籍した新しい会社のファンドにお金を移そう。」
資産運用会社はこれを恐れています。
そのため、資産運用会社は、ファンドマネージャーが優秀か否かに関わらず、それを開示しない傾向にあるのです。
繰り返しになりますが、アクティブファンドの運用成果はファンドマネージャー自身の手腕にかかっています。
そのため、ファンドマネージャーを開示しているということは、アクティブファンドを選ぶ際の大きなポイントとなるのです。
【まとめ】
今回は資産運用会社の「ファンドマネージャーの開示について」を交えながら、アクティブファンドの選び方をお話しました。
ファンドを検討する際には、是非ファンドマネージャーに注目して選んでみてください